開催趣旨

 科学を表現する、科学で表現する――科学技術社会論夏の学校2016では、参加者の皆さまとともに、この二つのテーマについて考察したいと考えております。

 科学と社会の接点には、多様な表現の方法が存在します。研究の成果について報じるマスメディアや商業誌は、科学「を」表現していると言えるでしょう。一方でサイエンスアートやSFは、作者の感情や思想を、ときに科学「で」表現します。これらはそれぞれどのような特徴をもち、どのように重なり合うのでしょうか。

 様々な分野の皆さまとの理系・文系・芸術系の枠を越えた議論を通し、新しい発見や長く続く繋がりが生まれることを楽しみにしております。

企画内容

ご講演

 大学機関という枠内に囚われない、新しい科学の在り方を探りたいという考えのもと、3人の先生にご講演をお願い致しました。7/29のご講演は科学と芸術を横断する作品を作っていらっしゃるスプツニ子!先生、7/30のご講演は科学・芸術系番組を手がけていらっしゃる村松秀先生、7/31のご講演は科学とメディア・社会の関係を研究していらっしゃる標葉隆馬先生です。詳しくは「講演詳細」をご覧下さい。

 

参加者発表

 参加登録の際に、発表を選択して下さった方に、1人20分ほど発表して頂く予定です。分野は問いませんが、特に科学と表現、科学技術社会論に関係する発表を歓迎いたします。(希望人数が多い場合、選考を行わせて頂きます)

 

若手ネットワーク紹介

 研究者の業界では、「若手の会」と呼ばれるネットワークが多くの分野に存在します。このようなネットワークの存在は、各分野の知り合いがいないと、異分野の人が知ることはありません。そこで、自身が所属するネットワークについて、有志に手短に紹介して頂きます。他の会の試みを聞くことは大変参考になりますし、コラボレーションの仕事に繋がる可能性があります。クリエイター・ジャーナリストの方にとっては、取材先を見つける新たな機会になるかもしれません。

 

サイエンスツアーバス

 7/31(日)、昼の12時に閉会式を終えた後に行う、任意参加プログラムです。バスで様々な研究所を回り、それぞれの研究所が社会に対し、どのように科学を表現しているかを見学します。企画中ですので、詳細は追って記述します。基本的にはこのバスを利用する予定です。http://www.i-step.org/tour/

科学技術社会論とは?

 科学技術社会論(STS = Science, Technology and SocietyまたはScience and Technology Studies)とは、科学・技術と社会との関係について、人文学・社会科学・自然科学などの手法を用いて考察していく学際的領域です。ある特定の科学や技術が社会や人々の生活にどのような影響を与えうるのか、科学の専門家と市民との関係はどうあるべきなのか、科学者の生み出す専門知が成立する背景にはどのような社会的影響が存在するのか、など、多様な問いを内包する学術領域です。

過去の夏学について

 過去、STSNJ(STS Network Japan:STSに関心のある方々を対象とする連絡団体)では、91年から講演・情報交換を行う合宿「STSNJ夏の学校」を開催してきました。過去の夏学・シンポジウムについてはSTSNJの公式ブログをご覧下さい。特に今回は新しい風を吹き込みたいとの思いから、名前を「科学技術社会論夏の学校」と変更し、STSNJは共催という形になっております。
 この夏の学校では、「科学技術社会論」という単語を初めて聞いたという方にも参加して頂きたく思っております。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております!